 |
Total Car Service NARA SupercarSelectionに新たなマシンが入庫致しました。
こちらの車輛はポルシェ996モデルのGT3になりますが、この996はここまで30年以上に渡って改良を繰り返して来た911が車体、エンジンと共に全面的な新設計となり始めてのフルモデルチェンジを行ったモデルです。これまでの空冷から水冷エンジンに変更されたのと、ボクスターとの共通デザインのヘッドライトが装着されるなど従来の911系からは大幅なデザインチェンジとなりました
GT3自体は1999年に発売され、ポルシェカップやGTレースの向けの1400台限定生産予定でしたが、予想外の人気に増産され前期モデルは1889台が生産されたました
今回ご紹介させて頂くのはそのうちの一台と言う事になります
|
 |
内装のデザインはシンプルでいてスパルタンな印象を受けますね。
殆どの部品がブラックであしらわれておりレーシーでいて男らしいというか、男受けしかしない・・・まさに走る車であるという雰囲気がぷんぷん伝わってきます。
ステアリングセンターに冠されたポルシェのロゴがアピール感満点ですよね
グリップ自体は結構細目でレーシンググローブを嵌めて、手の小さなドライバーでもしっかり握り込む事が出来ます。ダッシュ周り、ステアリング周りの傷みもかなり少ない状態ですので前のオーナー様は殆どストリートで乗られていたのでしょう |
 |
現在の走行距離は47080km、メーターパネルのセンターには8800rpmまで刻まれたタコメーターを配置し、左からバッテリーの電圧計、300kmまで刻まれたスピード計、タコメータ、水温計、ガソリン残量計、油圧計と配置されています
実際にサーキット走行時はタコメーター位しか確認しないので、出来るだけ視線移動をせずにすむパネルセンターに大きく配置されている車はやはりスポーツカーだなぁと思います
|
 |
シフトノブ、サイドブレーキレバーにはワンポイントでシルバーメタリックを使い、ほぼオールブラックで纏められた内装の中に存在感を醸し出してくれています
ステアリングと同様、シフトノブの擦れもなくUsedCarの場合はこう言った手に直接触れる部分のコンディションと言うのは本当に気になるところですよね
|
 |
シートはドライバーシート、ナビシートともにブラックレザーのフルバケットシート
平均的な日本人体系だと少し大きめに感じるかも知れませんが、大きく張り出したショルダーのサポートがしっかりと肩をホールドしてくれると共に、深く沈みこんだ腰周りの張り出しが横Gにしっかり耐えてくれる構造になっています。膝部分は絞られた形状になっておりますので乗り降りもそんなに苦にはなりません。
|
 |
4点式シートベルトを通せるようになった背もたれ上部のヘッドレスト部分にはポルシェロゴが立体的に掘り込まれており、シックなデザインの中にもポルシェの自己主張を感じる部分でもあります |
 |
リアシートは無し。このGT3のロゴの下部分には3.6Lの水平対向エンジンが搭載されている訳ですが、RRゆえに走行中はその咆哮をドライバーは背中で聞く事が出来るのです。
背中を押しだされるような走行フィーリングは後部エンジン搭載車ならでは
重量物を車体リアオーバーハングに配置しているとは思えないステアリングフィール、そして重量を感じさせない軽快なフットワークは流石熟成を続けて来た911なんだなと思えます
|
 |
ポルシェはこの996モデルには空気抵抗や空力を考えて徹底的にデザインを研究したそうです。フロントガラスの傾斜は55度から60度へと変更されつつ、ボディ底面のフルフラット化により993のCd値0.33から0.30まで絞り込んだそうです。もちろんボディ剛性も向上されてねじれ剛性45%アップ、曲げ剛性50%アップと大幅にボディを補強させた事が、996の走りの質感の向上に貢献させてくれています |
 |
ヘッドライトとフロントフェンダーはボクスターからの流用、フロントサスペンションも同じくボクスターからの流用など、この時期のポルシェ社の露骨なコストダウンに違和感を覚えたオーナーが多かったそうですからその後の2002年のマイナーチェンジでデザイン変更、更に997モデルでは旧来の丸目デザインに戻されたので、今となってはこの涙目ヘッドライトは希少な996モデルの証ともなり、このデザインが良いんです!と言う方も多いですね。 |
 |
993に比べるとフロントガラスが寝ているのが良くわかりますよね
こちらの車輛はボディの状態も良好ですね。このシルバーカラーが996型のポルシェの流線型のデザインでもしっかり男臭さを醸し出してくれています。
|
 |
サイドステップのねじれたデザインも空気の流れを考えてデザインされています。
フロントからは空気を上に逃がしつつ、ボディ底からの排出空気はリアタイヤサイド部へと導く構造になっております。 |
 |
ブレーキサイズは996ターボ、カレラ4Sと同一のポルシェロゴがあしらわれた前後4POTキャリパーでブレーキディスク自体も共通とされています。フロントローターサイズは330mm×34mm、リアは330mm×28mmと同径サイズとなりますが、ちなみに後期モデルからはフロントが6POTキャリパーへ容量アップされるとともにローター径も350mm×34mmとなります |
 |
エンジンは空冷から水冷式となり、996カレラ4をベースに制作されており、3600ccの水平対向エンジン。GT1クランクケースを採用したエンジンを搭載。最高出力は7200rpmで360馬力を発揮、最大トルクは37.6kgmを5000rpmと排気量当たり100馬力達成の高出力エンジンとなります。
非常にメンテナンスが行き届いている状態ですが、これから整備を行って更にリフレッシュさせていきます。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
整備関係が一通り仕上がりましたので次は内外装のメンテナンスに移ります |